【レポート】第1回・教員向け探究学習オンライン勉強会を開催しました!
2019年5月27日(月)、マイプロジェクトパートナー向けに、高校の探究学習をテーマにしたオンライン勉強会の第1回が開催されました。
「『じぶんごと』から始まる実践型探究学習のカリキュラムデザイン」と題した当勉強会には、教育関係者がおよそ25名参加。
北は北海道から南は沖縄、離島からの参加もあり、まさに地域を超えた学び合いの時間になりました。
話題提供は、岩手県立大船渡高校教諭・梨子田喬先生。
MY PROJECT AWARD全国Summitにも2年連続出場経験のある、同校の実践「大船渡学」の事例をご紹介いただきました。
「先生ではなく生徒がハンドルを握る」
「いきなり社会問題や学問に行くのではなく、まず本人が興味のあることを真ん中に据える」
「小さくても良いから何か成果を出す」
「成果物の制作より、問いを磨くことに時間を」
「問いが深く、誰も答えを知らないものであれば、生徒と先生は対等になる」
「緻密な設計通りに進めるよりも小さなアクションを積み重ねる」
「問いやテーマは走りながら再設定していく」…
…などなど、探究学習のデザインにおけるエッセンスを、実際の生徒の発言や事例を交えながらお話いただき、参加者からはリアルタイムで感想や質問が飛び交いました。
話題提供後のセッションでも、積極的に質問が飛びます。
「生徒のマッピングの記述はどのように深まっていったのか?」
「意欲的でない生徒も、探究で意識が変わる瞬間はあるのか?」
「生徒に委ねるのは良いが、崩壊しそうと言う不安もある…」
「教員同士のコミュニケーションはどう行なっているか?」
「生徒の探究の肝になる“問い”を磨くには、教員はどういった関わりをすれば良いのか?」
現場で日々奮闘されているからこそ出てくる先生方からの問いもまた、全員の学び合いにつながります。
話題提供の梨子田先生からは、事例を交え一つ一つ答えながらも、やはり誰にでも有効な特効薬のようなものはなく、「3年かけてオセロのコマをひっくり返すように」実践を続けていくが大事だと締めくくりました。
事後の感想では、
「教員同士もそうだが、私自身のマインドセットをまず変えなければと感じました」
「設計の部分で悩んでいたけれど、まず「do」、とにかくやってみようと、周りの背中も押して行こうと思います」
「生徒の問いをいかに磨くか。定期的に再設定させるのは重要」
「先生が体験してないことを生徒にさせるのは難しい。先生も外へ!」
などなど多くのコメントをいただき、明日からの実践につながるヒントを持ち帰られた様子。
参加者それぞれが、まさに「”探究”を探究する」会となりました。
(文責:マイプロジェクト事務局 和田果樹)