私は小さい頃から、地域のおじいちゃんおばあちゃんに囲まれて過ごしました。親戚ではなくても、地域の大人がみんなで子ども達の面倒を見ている光景がとても心に残っています。しかし、そうした地域のつながりが、東日本大震災や、コロナ禍によって、薄れてきているということに問題意識を持ちました。そこで、私自身が地域の住民と大槌高校生とをつなげる「高校生コーディネーター」となり、地域のつながりを復活させたいと考えました。

まず、地域の大人や同級生へヒアリングした結果、お互いに交流したいと思っていることがわかったので、大人に出会いたい高校生と、高校生に協力してくださる大人のマッチングを行いました。高校生のテーマとニーズをわかりやすく伝えるために求人票を作り展示をしたり、地域の方に高校生が参加できる機会の情報収集をし、高校生へ紹介しました。

初めは「交流イベントを開催しよう」と考えていましたが、「イベントを1回開催して終わり」ではなく、イベントをきっかけにして、継続的なコミュニケーションが生まれる状態を目指さなければいけないということを学びました。また、「つながりを求めていても、自ら声を上げられない住民もいる」ということに目を向ける大切さを学び、「地域のつながり」についてより深く考えるようになりました。