東日本大震災のとき、私がいた避難所には、沢山の子供たちがいましたが、十分な食事を取れず、大人はもちろん、子供であった私たちも、大きなストレスを抱えていました。もしあのときに、人形やおもちゃ、お菓子やジュースの入った防災リュックがあったら、子供たちやお父さんお母さんの負担を少しでも減らすことができたのではないかと考え、行動することにしました。

小学校1年生に防災講話を行い、「どんな防災グッズがあると便利か」「災害時に必要となるものは何か」について話し合い、意見を参考に防災リュックの制作をしました。また、企業と連携し「子供が作る子供のための防災リュック」を沢山の人に知ってもらうことを目指しました。特に試行錯誤したのは、子供たちが分かりやすく、たのしく防災について学べる授業内容を考えたり、伝え方を工夫することです。

私はこのプロジェクトを通して、東日本大震災から学んだ「命の大切さ」「災害に備える重要性」をこれからを生きる人々に伝えることで、当時の状況を繰り返すことを防げるのではと、改めて思いました。そして、子供たちが、ただ「怖い」「難しい」というイメージを持つのではなく、「大切」「自分も出来る」と考えることができるように、伝える方法や教え方をもっと工夫していきたいです。