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高校生の数だけ、プロジェクトがある!みんなのマイプロ

よみがえる!茨木の寒天 ~山からとれる海の幸~

MY PROJECT AWARD 2018

No.1

文部科学大臣賞

私が住んでいる茨木市では寒天づくりが200年以上前から行われ、世界中に輸出されていました。しかしおよそ30年前に寒天づくりは行われなくなり、現在ではその存在さえあまり知られていません。このプロジェクトは昔ながらの寒天づくりを復活させ茨木市のまちおこしにつながるきっかけとしようというものです。

マイプロレポート

あなたのマイプロについて教えてください!

Q.プロジェクトに取り組もうと思った理由と背景を教えてください

私は生まれも育ちも茨木で、現在通っている高校も茨木市内です。小さいころから自分の街が大好きで、少しでも茨木市の役に立てるような活動をしたいと思っていました。 茨木市は南半分の平野部に幹線道路や鉄道が多く人口が集中しています。対する北部地域は農村の風景が広がり、豊かな自然が残っていますが、過疎化、少子高齢化が進んでいます。 高校生となった私でしたが、依然茨木への思いは強く、日々茨木市について様々なことを調べていました。そんな中見つけたのが寒天づくりです。茨木で寒天づくりが盛んに行われていたことを知り、その時の私は強い衝撃と高揚感を味わいました。 というのも、小学校のころから茨木について調べていた私にとって、このような新しい発見などないと思っていたからです。そしてまた、その寒天というものはだれもが知るとても身近なものであったからでもあります。 寒天は天草という海藻から作られます。天草を煮詰め凝固させる成分を取り出し、作ったところてんを冬の寒空の下凍結、乾燥させて作ります。凍結のためには夜は氷点下まで下がり、昼には暖かくなる気候が必要です。茨木市の北部の農村地域ではその気候条件に合致していたため盛んに寒天作りが行われていました。 この事を知った私は、寒天プロジェクトは、茨木市で現在行われている「山とまちをつなぐ」プロジェクト(南北間の交流を深めその魅力を知ってもらおうという取り組み)につながるものではないか、また、ゆとりがあり自然や多様な感性が反応する場や機会を求める時代の要請に応えることの出来るものになるのではないかと思いました。 この事が、もう一度寒天を茨木の特産物として蘇らせたいという思いを持つようになった大きな理由のひとつです。 また、2 年生の選択科目で、茨木市について調査研究を行う機会があったことや、私のこの取り組みに協力してくれる友人がいたことも、取り組みを始める大きなきっかけでした。

Q.プロジェクト活動を通して学んだことを教えてください

「無くなったのには理由がある」。これは私の活動を、もっともサポートしてくれた先生が、寒天づくり復活の思いを話した際、私におっしゃったことばです。寒天づくりの再興というプロジェクトをやるからには、突き詰めて無意味なものにならないようにしなければならない、だがもし私がこのまま進めば着地点を見失ってしまう…。また、その時私が、また別のプロジェクトを進行させている最中であり、他の事に余力を向けられるほどの暇を持ち合わせていなかったということもあり、これらの理由から、 その先生には先ほどのことばなどを使って何度も反対され続けました。気づけば寒天プロジェクトの開始はついに2年生の後期になっていました。確かに私は、「寒天づくりを復活させよう」という感情だけで行動しており、その目的を深く考えようとすることや、計画的に物事を進めようとする意識が不足していました。 先生の忠告なくそのまま突き進んでいれば、ただ寒天を作っただけ、ただの自己満足で意味のないものになっていたと思います。ここで私はプロジェクトを行うに当たり、目的、計画のみではなく背景や問題の原因を考えなければ有意義なものにはならないことを学びました。また、人に自らの考えについて相談することもの大切さも学びました。今回もし先生にこのことを相談していなければ、プロジェクトそのものが無意味なものになっていたかもしれないし、いろいろな人に話したことで、様々な情報を入手することができました。その情報は、このプロジェクトをよりよく、かつ合理的にしてくれ、私が文献調査で全く出てこなかったようなとても興味深いものもありました。そして最後に、私が思っているよりも周りの人はやさしくて、協力してくれるということも学びました。様々な方にご協力頂きましたが、特に市役所の方々には一高校生の突然のお願いにも関わらず、この取り組みに賛同していただき、快く資料や場所の提供をして頂きました。本当に感謝しております。ありがとうございました。

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