姉妹で奮闘!~小児がんの子ども達に無償で幸運のウィッグを~ | みんなのマイプロ | マイプロジェクト
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高校生の数だけ、プロジェクトがある!みんなのマイプロ

姉妹で奮闘!~小児がんの子ども達に無償で幸運のウィッグを~

MY PROJECT AWARD 2018

No.1

文部科学大臣賞

全国から頭髪を募り、小児癌の治療過程で頭髪に悩む子ども達にウィッグを製作し無償で届ける活動を展開しています。高校生では大きな金額の寄付は難しいが頭髪を伸ばせば小児癌の子ども達の助けになれると考え、姉妹で同好会をゼロから立ち上げました。企業や病院に協力を要請し、今まで5人の子ども達にウィッグを提供しました。

マイプロレポート

あなたのマイプロについて教えてください!

Q.プロジェクトに取り組もうと思った理由と背景を教えてください

中学校一年生の夏、祖父が癌で他界しました。そんな時に、ニュース番組で小児がんの治療の副作用により髪の毛が抜けてしまい苦しんでいる女の子を見ました。私と同世代で癌と闘っている女の子を見るのは初めての経験で、とても大きな衝撃を受け、その時に初めてヘアドネーションの存在を知りました。早速インターネットで頭髪寄付の方法を検索し、かつらの製作には髪の長さが31センチメートル以上必要だと知り、それから約三年間自分の髪の毛を伸ばし続け、高校一年生の4月に私は初めて大阪のNPO法人へ伸ばした髪の毛を寄贈しました。高校生では大きな金額の寄付はできないけれど、普通に髪の毛を伸ばしていくだけでボランティアができる。この活動をもっと広めて、全国の女子高生に参加してもらえばと思い、高校二年生の4月に女子高生ヘアドネーション同好会を立ち上げました。当初、自分が最初に頭髪寄付をしたNPO法人に、自分達で集めた髪の毛を寄付する形で活動する予定だったのですが、そのNPO法人と連絡が途絶えてしまい寄贈先を失ってしまいました。活動が暗礁に乗り上げ、一旦は意気消沈してしまったが、「自分たちの集めた髪の毛で、無償のカツラ制作に協力してくれるメーカーを探そう」と、妹と励まし合い、二人で行動を開始。病気で髪を失った子どもたちが、笑顔で外出できるようにしてあげたい。熱意と勢いだけで動き始めたものの、普通の高校生が無償でカツラを作ってくれるメーカーを探すのは困難を極めました。私達姉妹は、約30社の企業に協力依頼の電話をかけたが、ほとんど話しすら聞いてもらえませんでした。それでも根気強く電話をかけ続けると、大手メーカーのアートネイチャーから「良い答えは出せない可能性が高いのですが、一応検討してみます」と返答がきました。度重なる交渉の末、アートネイチャーに企画書を提出し、アートネイチャーとの会議に参加しました。そして、提携会社として協力して頂く承諾を得ることができました。小児がんの子ども達に笑顔を届けたいという私達の熱い想いが、アートネイチャーに伝わったのです。 医療用カツラの制作が実現可能となると、次の難題は協力してくれる病院探しでした。小児病棟のある地元や都内の病院をいくつもあたってはみましたが、感染症や個人情報等の問題により最終的には全て断られてしまいました。そんな時、偶然ラジオ番組で対談した、群馬県太田市長に県内の病院を紹介して頂けるか相談したところ、カツラ提供の申し出を、小児がんの治療へあたっている群馬大学医学部付属病院と群馬県立小児医療センターが快諾。病院の先生と話し合いを重ね、企画書及び患者様とそのご家族に向けてのパンフレット作成を行い、協力してくださることが決定しました。夢へと大きく近づきました。そして、平成29年12月に妹と私で患者さんの頭のサイズ採寸を行い、女の子のヘアスタイルの希望なども取り入れ、平成30年3月に私達の同好会がアートネイチャーと協力して制作した第一号目となる幸運のウィッグを、小児がんを患う11歳の女の子に届けることが出来ました。 当初、協力してくれるメンバーも顧問の先生も見つからず、妹と途方に暮れたが、現在は他校も含めて30人程のメンバーが協力してくれています。SNSを使って全国に頭髪を寄付してくれるよう呼びかけ、現在では延べ400人から頭髪を寄付して頂きました。また、「髪の毛を寄付して下さった方々に、少しでもお礼の気持ちを伝えたい」と妹と二人で考え、お礼のお手紙を一枚一枚手書きで丁寧に書いて送っています。最初の一年は妹と二人だけでお礼のお手紙を書いたり、髪の毛を長さごとに分別していたが、現在はメンバーも増えた為、皆で協力しながら手紙の送付や髪の毛の仕分け等も行えるようになりました。

Q.プロジェクト活動を通して学んだことを教えてください

この活動を通して、強い信念を持ち自分の夢に向かって努力をすれば、夢は必ず叶うということを学びました。メンバー集めや顧問の先生探し、活動場所の確保、髪の毛を郵送する費用、賛同ウィッグ会社探し、協力病院探しなど課題は山積みであした。大変なことや辛いことは数え切れない程ありましたが、困っている子どもたちの助けになりたいという強い意志で活動し続ければ、やり通すことが出来ることを体感しました。 また、一つのことを成し遂げるには沢山の方々の協力が必要だということも実感しました。頭髪を寄付して下さる方々、ウィッグの製作にご協力下さるアートネイチャーさん、提供先の病院及びその病院の先生方やスタッフの方々、私たちの活動を取材し、広めようとして下さる各メディアの方々、全国から応援のメッセージを送って下さる皆様、活動を共に行ってくれるメンバーや学校の先生等、沢山の方々のご厚意と善意に支えられていることを学びました。最初は困っている人を助けたいという気持ちで始めたのですが、この活動を通して自分自身が多くの人の良心と善意に助けられていることに気が付きました。さらに、ウィッグを提供した11歳の女の子から感謝の言葉と喜ぶ姿を見た時には、関わって下さる全ての人々に対し、深い感謝の気持ちで一杯になりました。 活動を始めるにあたって、ゼロからの出発であったので、辛いことも多く本当に大変だったが、ボランティア活動は助けられている人達だけでなく、双方に幸せを運んでくれる素晴らしいものであるということを体感した。

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