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マイプロジェクト

地域Summit

2024.4.9

つくりたい未来に向けてプロジェクトに取り組んできた全国各地の高校生が集い学び合う「全国高校生マイプロジェクトアワード2023全国Summit」開催レポート

全国高校生マイプロジェクト実行委員会(運営:認定特定非営利活動法人カタリバ)は、「全国高校生マイプロジェクトアワード2023全国Summit」(以下「全国Summit」)を2024年3月22日(金)~24(日)、東京(有明セントラルタワーホール&カンファレンス)で開催いたしました。

 

■「マイプロジェクト」とは

 

「マイプロジェクト」とは、高校生が自ら問いを立て課題を解決するプロセスの中で

予測不可能な社会を生き抜く意欲と力を育む学びの在り方です。

 

変化が激しく、答えのない課題が山積する社会を生きる10代に求められているのは、自ら問いを立て課題を解決していく意欲と力です。それらをはぐくむため、カタリバは2013年からマイプロジェクトを全国の高校生に届ける取り組みを行ってきました。

 

 

■答えのない問いに向き合ってきた高校生が、歩んだ過程から学び合い、いま必要な学びの在り方を考える

 

「全国高校生マイプロジェクトアワード」(以下「アワード」)とは、自らがつくりたい未来に向け、地域や身近な課題の解決するマイプロジェクトに取り組んできた高校生が集まり、発表し、今後につながる学びを得る「学びの祭典」です。

 

2022年度に全国の高校で「総合的な探究の時間」が必修化された今、アワードでは探究的な学びに取り組む高校生の学びをより加速させるとともに、探究的な学びのロールモデルを全国に広く示すことを目的として開催しています(2013年よりアワードは開催)。

 

高校生がこれまでの取り組みを振り返るリフレクションシートの作成、都道府県単位またはオンラインで開催される発表と対話の場「地域Summit」、地域Summitの代表が集い学び合いロールモデルを示す「全国Summit」といった機会を提供しています。

 

 

■全国2,600プロジェクトから選ばれた48プロジェクトが集結

 

第11回目となる今年度のアワードは、約2,600プロジェクト・7,000名の高校生からエントリー(リフレクションシートの提出)がありました。昨年12月から今年2月にかけて、全国各地の18団体とともに約30日程ほどで地域Summitを開催。全国Summitでは、各地域Summitから選ばれた48プロジェクトを「All Star Team」として招待しました。北は青森県から南は沖縄県、そして海外からも、福祉、環境、防災、伝統工芸、地域創生、アート等といった多様なテーマのプロジェクトが集まりました。

 

▼各地域Summitの開催レポート・メディア掲載

▼2023All Star Team一覧

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【参加高校生から最も共感を得た”高校生特別賞”プロジェクトの発表動画公開!】

 

「すっぷくを広めたい!!第2弾」(岩手県/岩手県立大槌高等学校)

自身の地域留学先である岩手県大槌町に伝わる郷土料理「すっぷく」の伝承に取り組んだプロジェクトです。
取り組みを通して、どこか自分は「よそ者」だと感じていた地域の中で、居場所を見つけることができた彼女。郷土料理には人とのつながりを作り、個人のアイデンティティを確立する力があると気づき、「すっぷく」を通して人を繋げることを目指しました。そこに至るまでの学びのプロセスが語られています。

 

【文部科学大臣賞】含む全48プロジェクトのアーカイブ動画は、以下よりお申込みいただくとご覧いただけます。

▼全国Summitアーカイブ動画視聴申込

https://myprojects-join.jp/cheer/viewing2023

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コロナ禍を経て5年ぶりの対面実施となり、会場には高校生85名に加えて引率の先生・ファシリテーター・サポーター・運営スタッフと、総勢約200名以上が集まり、熱気溢れる3日間となりました。

 

 

■同世代や大人たちとともに、これまでの学びを振り返り、学び合う3日間

 

全国Summitでは【それぞれの「未来」につながる「Discovery(発見)」を探す場に】をテーマに、下記の通り3日間のプログラムが行われました。

  • 3/22(金) Kick Off Day(学び合いの準備となるワークショップ) 
  • 3/23(土)    All Star Teamによる発表と対話
  • 3/23(日)  All Star Team代表6プロジェクトによる発表と対話

 

 

■Kick Off Day(学び合いの準備となるワークショップ)

 

全国各地から48プロジェクトが東京の会場に集まり、この3日間をともに過ごす同世代・ファシリテーターと交流するとともに、全国Summitで得る学びの最大化のために、自分の感情から学びを得るワークや、ロールモデルになり得る要素をお互いに見つけるワークを実施しました。 

 

 

 

■Day1(All Star Team による発表と対話)

 

高校生が自身のつくりたい未来やそれに向けて取り組んできたこと、そこから得た学びを言葉にし、サポーター(高校生の学びを深める問いやアドバイスをする大人)との対話を通して、深めました。

 

ステージの司会進行を務めるのは2021年度アワード参加者の藤本和奏さんと、元・日テレアナウンサーの加藤聡さんです。

Day1サポーターは以下の皆さんにお越しいただきました。

 

(五十音順/敬称略)

・伊沢拓司(株式会社QuizKnock CEO)

・一木典子(サントリーホールディングス株式会社 CSR推進部長)

・内堀繁利(長野県教育委員会 教育長)

・上村悠也(英治出版株式会社 プロデューサー)

・川邊笑(一般社団法人うみのこてらす 代表理事)

・川端元維 (innovate with 代表 / 一般財団法人社会変革推進財団(SIIF) インパクト・カタリスト)

・菅由紀子(株式会社 Rejoui 代表取締役)

・島谷千春(加賀市教育委員会 教育長)

・下向依梨(株式会社rokuyou 代表取締役社長)

・田野倉正規(CCCMKホールディングス株式会社 CCCマーケティング総合研究所 戦略コンサルタント)

・坪井俊輔(サグリ株式会社 代表取締役CEO)

・八木健太(チューリッヒ保険会社 IC Manager)

 

オープニングでは、これからプレゼンテーションに臨む高校生へ向けてサポーターから、「アワードを共に学び、楽しもう」というエールが送られました。

また、当団体代表今村からは「これはマイプロジェクトのプレゼンテーション大会ではなく、学びの祭典。みんなで気づきや学びを得て、持って帰る場にしたいと思っている。一緒に全力で楽しめたら」とメッセージが送られました。

高校生からも「自分もこの場で出会った高校生に憧れていまここにいる。楽しんで発表して、だれかのきっかけになれたら」と意気込みが伝えられました。

 

その後、各ブースに分かれて、プレゼンテーションが行われました。

これまでの想いを胸に熱く語る高校生たち。プレゼン後にはサポーターからの応援コメントや関連事例を受け取ったり、あたたかくも鋭い問いに対して、ハっとした表情をみせながらも、内省し、言葉にします。対話を通して新たな気づきや学びを得ている姿がありました。

聞いている高校生も、そのプロジェクトから学び、得た気づきや応援コメントを伝えました。

 

Day1のクロージングでは、これからの未来をつくる学びの姿を見せてくれたAll Star Team全プロジェクトに全国優秀賞が授与されました。

全体での感想共有では、プレゼンテーションやサポーターとの対話から得た気づき、また、他のプロジェクトの発表から学んだことや、心を動かされたことをシェアしました。

サポーターからも、「大人も気づかされる、問いかけられる場だった。沢山パワーをもらいました」といったコメントがありました。

 

 

■Day2 代表6プロジェクトによる発表と対話

 

Day1で行われたAll Star Teamを代表し、6プロジェクトがプレゼンテーションを行いました。参加者全員で学びのロールモデルについて考えました。

 

Day2サポーターは以下の皆さんにお越しいただきました。

 

(五十音順/敬称略)

・荒瀬克己(独立行政法人教職員支援機構 理事長/ 中央教育審議会 会長)

・今村久美(認定NPO法人カタリバ 代表理事)

・岡島礼奈(株式会社ALE 代表取締役)

・鈴木寛(元文部科学副大臣/東京大学公共政策大学院 教授)

・山崎大祐(株式会社マザーハウス 代表取締役副社長)

 

Day2のオープニングにて、本日代表プレゼンテーションを務める6プロジェクトが発表されました。

 

代表6プロジェクトには以下の皆さんが選ばれました。

 

・建設現場をもっと明るくしようプロジェクト(島根県/島根県立松江北高等学校)

・自己主張ってむずかしい?(福島県/福島県立ふたば未来学園高等学校)

・すっぷくを広めたい!!第2弾(岩手県/岩手県立大槌高等学校)

・高校生×伝統工芸の輪で飯田に賑わいを創ろう(長野県/長野県飯田高等学校)

・価値観を超えてゆけ!命のバトンリレー大作戦。(山形県/山形県立寒河江高等学校)

・宮津にあう 〜地元の人に地元の良さを〜(京都府/京都府立宮津天橋高等学校(宮津学舎))

 

6プロジェクトの発表後、高校生からは様々な感情が伝えられました。

「正直、ここに来る前に想定していた以上に悔しいが、それと同じくらい、6プロジェクトから学べることがあると思っている」

「選ばれなかったからこそ、なにが吸収できるか楽しみ」

「ここで発表することがプロジェクトのゴールではない。その先に向けて、学びたい」

「この6プロジェクトのロールモデル性について考えたい」

自身の感情を受け止めつつ、学びに変え、次へつなげようとしている姿がありました。

 

6プロジェクトによる発表、サポーターとの対話が行われました。彼らが示してくれた、未来をつくる姿勢、未来につながる発見をみんなで学び合いました。

 

クロージングでは、ロールモデルとなるプロジェクトに下記の通り賞の授与が行われました。

・All Star Team 全48プロジェクト【全国優秀賞】

・建設現場をもっと明るくしようプロジェクト(島根県/島根県立松江北高等学校)【マイプロジェクトアワード特別賞】

・自己主張ってむずかしい?(福島県/福島県立ふたば未来学園高等学校)【マイプロジェクトアワード特別賞】

・すっぷくを広めたい!!第2弾(岩手県/岩手県立大槌高等学校)【マイプロジェクトアワード特別賞】【高校生特別賞】

・高校生×伝統工芸の輪で飯田に賑わいを創ろう(長野県/長野県飯田高等学校)【マイプロジェクトアワード特別賞】

・価値観を超えてゆけ!命のバトンリレー大作戦。(山形県/山形県立寒河江高等学校)【マイプロジェクトアワード特別賞】【文部科学大臣賞】

・宮津にあう 〜地元の人に地元の良さを〜(京都府/京都府立宮津天橋高等学校(宮津学舎))【マイプロジェクトアワード特別賞】

 

 

■3日間の学びを、それぞれの次の一歩へ

 

クロージングでは、この3日間が自身にとってどんな時間だったか、そのなかで得た気づきや他者からもらった言葉、見つけた自身のロールモデル性についてシェアしました。

 

3日間を通じて、つくりたい未来に向けて探究してきた学びの姿を見せてくれ、かつこの場でさらなる気づきを得て、変容が生じていた高校生たち。

また、その姿から、ファシリテーター、サポーター、観覧含め、大人たちも、それぞれのつくりたい未来への問いや気づき、そしてそのための学びの在り方のヒントをもらう時間になったのではないでしょうか。

 

これにて、マイプロジェクトアワード2023は幕をとじますが、

つくりたい未来を探究しつづける高校生の学び、マイプロジェクトはこれからも続いていきます。

 

【全国Summitアーカイブ動画公開中!】

▼下記URLよりアーカイブ動画の視聴をお申込みいただけます。
https://myprojects-join.jp/cheer/viewing2023

 

 

■全国の高校生にマイプロジェクトの機会を届け続けます

 

憧れの連鎖をつなげる

 

「昨年度マイプロジェクトアワードに参加して出会った高校生に刺激をうけて、わたしにもなにかできるかもと思い、プロジェクトに取り組んできました」「マイプロジェクトがやりたくて高校に進学し、この場に参加することを3年間目指してきました」ー。

 

今回の全国Summitの場でも、これまでマイプロジェクトに取り組む高校生の姿に刺激をうけて、プロジェクトに取り組み、参加してくれた高校生が多くいました。

探究に取り組む高校生が出会い、対話を通して学びを深めるこのアワードの場は、現在そしてこれから探究に取り組む高校生の意欲に灯をつけ、取り組みを加速させる機会になっています。引き続きこういった機会を高校生へ届けてまいります。

 

必修化が実現した今、さらなる次のステージへ

 

これまでマイプロジェクトに取り組んだ高校生が見せてくれた学びの在り方こそが、これからの時代に必要な学びの在り方と認められ、2022年には「総合的な探究の時間」が必修化されました。その学びは全国の教室に拡がっています。一方、全ての高校生に本質的な探究的な学びの機会を届けるには、まだまだ道半ばであると私たちは考えています。日常的に高校生に伴走する学校現場のリソースやノウハウに関する課題、高校生の学びを受け入れる地域の土壌の課題、家庭や地域の資本力に起因する探究機会の格差などなど……課題は山積みです。引き続き、私たちはこれらの課題に対峙し、NPOだからこそ成しえる「誰一人取り残さない」学びの支援を目指していきます。

 

 

■私たちと共に、全国の高校生へマイプロジェクトの機会を届けませんか?

 

全国の高校生にマイプロジェクトを届ける取り組みは、皆様からの貴重なご支援によって成り立っています。

マイプロジェクトの機会を継続的に、また1人でも多くの高校生に機会を届けるために、是非皆様からのご支援いただけますと大変ありがたく存じます。

 

▼ご寄付で応援

1000円からご寄付いただけます。

https://myprojects-join.jp/cheer#donation

 

いただいたご寄付は、

・高校生の学びを深め、加速させる発表と対話の場「マイプロジェクトアワード」の実施および高校生の招待費用(旅費交通費・食事代も含む)

・高校生に伴走する教員と共にマイプロジェクトを実践する「学校支援」事業

・全国の地域パートナーと共に各地で学びの土壌を作る取り組み

などに大切に使わせていただきます。

 

引き続きマイプロジェクトへの応援をよろしくお願いいたします。

 

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