【MY PROJECT AWARD】伴走者インタビュー(1)「この子たちのこの笑顔をもっと多くの人に見て欲しい」
全国高校生MY PROJECT AWARD 伴走者インタビュー(1)
松浦 恭子さん(大阪府立渋谷高等学校 教諭)
Interview|
◆先生が指導を担当されているプロジェクトについて教えてください。
「渋谷地球防衛隊」というプロジェクトが2017年の全国Summitに出場させていただきました。このプロジェクトをみて、新しく始めている生徒たちもいます。そちらの担当も行っています。
◆形は部活のような形でしょうか?
部活でもないし、授業でもないです。休み時間や放課後に「これおかしいと思う」「これ気になる」という部分を見つけた高校生たちが、それを形にして活動しています。
◆マイプロをもともとご存知でしたか?
もともとは全く知らなくて、2016年大会をSNSで見つけたんです。
その時に他の1個上の先生の担当しているところが出すということだったので、「私たちも出てみよう!」となり、エントリーしました。
同じ社会科の先生で、今も学校では私たち二人がやっています。
このプロジェクトは2016年もエントリーして地域大会でダメでした。
生徒たちがとても「悔しい!」となり、2017年にチャレンジしよう!となり、今回全国まで来ることが出来ました。
全国に来てみて、プレゼンの上手さとか、規模の大きさでいうとうちの生徒は敵わなかったんですけど、「頑張りたい!」という意気込みの部分や、伸びしろを評価していただいたんだなと感じました。
私は、「この子たちのこの笑顔をもっと多くの人に見て欲しい」という思いだけでやっています。
これが教育だ!これが学びだ!ということでは言い表せないですね。
◆学校の授業でもないのに、生徒も先生も一緒に頑張るモチベーションは何ですか?
生徒たちもモチベーションがあったわけではないのですが、2016年は「東京に行きたい」という理由をつけて、頑張らせてしまっていたんです。
でも、そういう引っ張り方しか出来ない自分に「もやもや」していたんです。
他の先生方の話を聞くと、「これが生きがいなんです」というんですが、私はなかなかそうは思えなくて。
生徒たちも、びっくりするくらい、さぼったり、メールの返信もなかったり。
約束の時間に来なかったりして、純粋に応援できなくなる時もあったんですけど、関西大会や今日の生徒たちの顔を見れたら「もうそれだけで良い」と思うようになりました。
◆生徒の成長は感じますか?
昨日(DAY1での発表に向けた)ブラッシュアップから見てたんですけど、初めて会った子たちの成長もひしひしと感じたんです。
2年間一緒にやったから変化を感じるのではなくて、たった3日間での成長も感じられるんだなと。
◆地域大会から全国での変化はありますか?
やらなければならないことを紙に書き出したり、具体的行動を始めました。
また、地域大会で(全国大会に)行けなかった子からぶつけられた気持ちに対して「なんで!?」と思っていたようですが「行けなかった子たちの気持ちも背負ってやろう」と思うようになったんです。
この1ヶ月間での変化もありましたね。
◆2年間での変化は?
最初3人でやっててぬけたりしてて、新しいメンバー入れたくない、となってたんですけど、最後に入ったメンバーに対してもとても上手くやるようになっていました。
私が見てたPJの世界と、生徒が見ているPJの世界は良い意味で違ったということを感じました。
そして私も、教員になって3年になります。
その間、生徒たちも成長したし、私も成長したのかなと。
生徒にかける言葉を考えるようになって、「私も成長しないとあかんな」と思いますね。
◆学校全体でのマイプロの動きはありますか?
私はそこまで考えれないです。
関わり方がすごく難しくて、この全国に来ている他の先生方の話を聞かせてもらおうと思っています。
マイプロジェクトはみんなに知ってほしいけれど、学校の授業でも部活でも何でもない、ただの有志での活動だからこそ、こんなにも面白いんだなと思っています。