LOADING

LOADING

マイプロニュース

【レポート】第3回・教員向け探究学習オンライン勉強会を開催しました!

2019.9.18

レポート

 

2019年7月16日(火)、マイプロジェクトパートナー向けに、高校の探究学習をテーマにしたオンライン勉強会の第3回が開催され、教育関係者およそ25名が参加しました。

(過去のレポートはこちら:第1回 第2回

 

今回のテーマは「探究高校生、マイプロ高校生の「進路」について」

話題提供は、北海道登別明日中等教育学校・太田稔教諭。

県内随一の進学校や進路多様校など、前任校での経験も含めたお話をしていただきました。

 

平成30年の学習指導要領改訂において、高等学校の「総合的な探究の時間」で育成が目指される資質・能力は「自己の在り方生き方を考えながら、よりよく課題を発見し解決していく」力であることが明示されています(参考:高等学校学習指導要領)。

このことは、探究学習が生徒の進路やキャリア形成と関連づくものとして位置付けられたということ。

必然的に、探究やプロジェクトを通じて得た経験や力と「入試」の関連性はより強くなっていくことが考えられます。

 

 

これまでは、推薦AO入試で問われる力と、一般入試で問われる力は異なるものとされ、前者は探究を含む教科以外での力、後者は教科学習での学力と、進路指導においても暗黙的に住み分けがなされてきた経緯がありました。

 

そんな中、2022年からの大学入試及び高校教育改革が打ち出され、今は大きな変革の過渡期にある高校現場。

これまで当たり前とされてきたことと、新しい教育観の間で板挟みに合う先生方も少なくありません。

 

そんな中でも「探究を頑張った生徒」の力を信じ続け、進路実現においてもその力が非常に重要になってくると太田先生。

「探究を一生懸命取り組んだ生徒は、頭の回転が早くなったり、教科学習においても飲み込みが早くなる」と言います。

 

「そもそも“推薦AO入試”と”一般入試”が対立するという学力観が現場にやりにくさを生んでいる。本来は相乗効果を生むものであるはず」

 

太田先生が実際に見てきた高校生も、探究学習に取り組むことによって力をつけ、一般入試では難しいと言われた大学へ進んだ生徒が多数います。

ですが、探究を頑張った生徒がその後力を伸ばしたり、進路実現に成功しても、「あの生徒は”たまたま“」もしくは「”もともと“できた」という声が上がりがちであると言い、参加者の共感を呼びます。

 

「(探究学習の取り組みに対して)大事な時期に何をやらせているんだ、という批判を受けたこともあります。私も昔はそのように考えていたこともありました。ですが私も含め先生方も教育者ですから、何より生徒の変容を目の当たりにしたら、だんだんと意識も変わっていくのです」

 

登別明日中等教育学校・太田先生

 

理想論ばかりを掲げるのではなく、教員としてしっかりと進路実績にこだわりを持たれている太田先生。

数字上のデータもきちんと蓄積し、生徒の進路指導に生かしているそう。

「一般入試で受かるところは一般で受けるべき」

「推薦AOの目標合格率は50%とおく」

「大事なのは、偏差値が下がらないこと。下がらなければ、さらに探究で別の力もついているはずだから」

 

その一方で、「進路実現が目的の探究は本来の探究ではない」とも。

入試などの「出口」に合わせて学ぶことで制約が生まれ、本質的な探究から遠ざかってしまうと言えるのかもしれません。

そのため、入試や成果物の作成の時点で学びが完結してしまわないよう、日々声かけや学習活動も工夫されているといいます。

 

出口やゴールに縛られない自由で本質的な学びが、生徒のさらなる可能性につながる。

とはいえ、全てを生徒に丸投げし、教員は何もしないのが正解なのかというとそうではないはず。

では、現場で教員が担うべき役割や責任の所在はどこにあるのか。

例えば、太田先生は「進路」と「探究」の関連に関して、生徒と保護者に対しては説明責任があると言います。

目の前の学習活動が何につながっているのかを把握し、学ぶ側・支える側双方にとっての納得感を生み出していくことも、これからの教員に求められていく力なのかもしれません。

 

 

とはいえ、終始お話を伺っていて伝わってきたのは、太田先生自身がこの難しいプロセスに楽しみながら向き合い、生徒とともにワクワクと探究学習に取り組んでいる姿でした。

 

「探究の担当の先生方には、指導ではなく「伴走」をお願いしています。とにかく、生徒がやってる活動を生徒と一緒に面白がってくれることが大事です。幸い、昨今の教育改革の流れで、探究的な学習自体は徐々に校内でもやりやすくなっている印象はあります。これからも、こうして全国の先生方と情報交換しながら進めていけたら嬉しく思います」(太田先生)

 

 

■太田先生の伴走者インタビューはこちら

 

 

(文責:マイプロジェクト事務局 和田果樹)

 

=======

上記の勉強会は、マイプロジェクトアワードにつながる「発表会」を開催予定の方々(マイプロジェクトパートナー)向けに定期的に開催して参ります。

探究学習の校内発表会を予定されているという方、外部との交流機会を作りたいという方は、ぜひマイプロジェクト事務局までお問い合わせください。

お問い合わせフォーム:https://myprojects.jp/contact/

この記事を広める!

月ごとに見る

スマホ版を見る