【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT~りさこ・じゅじゅ・ゆうな編
高校生が川崎のまちを舞台に、自分でプロジェクトを企画し実行する「川崎ワカモノ未来PROJECT」(以下カワプロ)。
高校生たちは、4か月間の活動期間を完了し、自分自身のペースでプロジェクトを進める段階になっています。
彼らのプロジェクトの中身はどんなものだったのか、順次お知らせしています。
今回は「りさこ」「じゅじゅ」「ゆうな」!
■りさこ 誤解のないコミュニケーションを︕「次世代ビジュアル⾔語の体系化」■
りさこがカワプロを知ったのは8月3日のヒラメキLabの後でしたが、「今からでも参加したい!」と、9月から合流。
昨年一人でプロジェクトを進めていて、「一人」で進めることのハードルを感じていたところで、今年は同世代やメンターの中で高め合えるカワプロへの参加を決めました。
りさこには、❝SNSのグループで誰かに助けてほしくて発信したけれど、自分の困っている度合いが伝わらず、なかなか応えてもらえなかった❞という経験がありました。そこで、「GIF」という動画機能を使ってみたところ❝文字だけよりもずっと感情が伝わりやすい❞と感じましたが、この機能がほとんど利用されていないし、知られてもいないことに気付きました。
文字だけでのやりとりで、誤解が生まれてしまう場面は少なくないはず。
GIFを使うことで、感情が伝わり、SNSでのトラブルも減らせるのでは、と考え、この機能の素晴らしさを知ってもらうプロジェクトに取り組みました。
GIF機能の認知度を調査するアンケート実施し、ジフマガジン社(日本最大級のGIFプラットホーム)・Facebook社(GIF機能を使えるSNS)などを訪問。さらにGIF機能周知のためのCMを企画し、メンターから「こんな観点を入れたらいいよ!」とアドバイスをもらい、ナレーションを自分で担当するなど試行錯誤の末に完成させました。
積極的な活動を発表するりさこの笑顔から、3か月がとても充実していたことが伝わりました。
■じゅじゅ 川崎全体がアットホームになったらいいな︕「おいでよ︕シャルマン︕」■
じゅじゅは、「『おいでよシャルマン!』と聞いてもなんのことだかわかりませんよね?」と笑顔で発表を始めました。
シャルマンというのは、じゅじゅが生まれた時から住んでいるマンションの名前。
シャルマンの中でいつも家族以外の人たちから「おかえり!」「大きくなったね!」「寒いのに学校に行ってえらいね!」とたくさん声をかけてもらいながら育ってきたじゅじゅは、それが「当たり前」だと思っていたけれど、他の友達と話すと実はそれは「当たり前」ではないと分かってきました。
そして、その温かな声掛けに自分が支えられていたことに感謝する気持ちになり、シャルマンのような環境が川崎市内の「当たり前」になったらいいのに!という思いでプロジェクトを立ち上げました。
でも。
それは8月のキックオフでの話。
「やってみよう!」という軽い気持ちで参加したものの、その後すぐに高校3年生の夏休みに受験生である自分がすべきことは勉強だと自覚し、プロジェクトに前向きにはなれなかった、と正直に語ってくれました。
活動期間中のカワプロcafeにも行くことができず、プロジェクトが進められない焦り。
シャルマンでの温かさを広げたいという気持ち。
受験勉強の合間で感じた葛藤を語る率直な言葉は、聞く人をぐっとひきつける力がありました。
受験生のじゅじゅは、ハナサクを欠席するはずでした。
でも、ビデオでなら参加したい、と伝えてくれたのは本番の4日前。
その後の急展開で、当日参加を本人が決めました。
プロジェクトが進まなくても、「進まなかった」から学べたこと、確かめられたことがあるのだと、改めて教えてもらいました。
■ゆうな 他の学校と繋がって、学校を楽しくしたい︕「学校ツナグPROJECT」■
ゆうなは、1日の中で学校で過ごす時間はとても長いのだから、その時間をもっと充実させたいと考えました。
学校で図書委員として図書室利用促進のためにいろんなアイデアを出しながら活動していた経験があり、他の学校の図書委員とも繋がってみたい、そしたらもっとたくさんのアイデアが集められる!と発想。
どうやったら他の学校の図書委員と繋がれるだろうか、と考えて、まず、「口コミ」でプロジェクトを広めてみました。
友達から友達へと伝わるのが一番確実で、安心できるから。
ゆうな自身も、まったく知らない人のプロジェクトに参加するのは難しいけれど、友達からの紹介ならハードルが下がると感じていました。
でも、そんなに簡単には進みませんでした。
自分の気持ちを人に伝える難しさと大切さを痛感し、次のアクションとして、友達と共同でポスターを作りました。
このポスターをいろんな場所に貼れば、「口コミ」よりも拡散力があると考えました。
他の学校にこのポスターを貼ってもらえるのかな?
Instagramで自分の学校での図書委員の活動を発信しながら、同じような発信をしている高校をみつけて、プロジェクトの内容をメッセージで送ってみました。
最初はとても緊張して、返答も前向きなものではなかったのですが、そこで諦めることなく、とにかくメッセージを送り続けてみたところ、「委員会で検討します」と返答してくれた学校がありました。
それは小さな一歩でしたが、ゆうなの努力が実を結び、形になった一歩でした。
その後、川崎市民活動センターの館内にポスターを貼ることもでき、Instagram経由での人脈も広がっていったことから、「諦めたらそこまで、続けていればいつかは実を結ぶ」と感じたとゆうな。
コツコツと続けてきたプロジェクトを、これからも持続可能な形で育てていきたいと話してくれました。
諦めずに続ければ実を結ぶ時が来る。
カワプロメンバー全員に共通した思いなのかもしれません。
次回、「こはる・ふう・タカ編」に続きます!
▼これまでのカワプロレポートはこちらから
①川崎ワカモノ未来PROJECTいよいよ始まります!~参加者募集開始~
https://myprojects.jp/news/10954/
②川崎ワカモノ未来PROJECT「参加から運営へ~卒業生のチャレンジ」
https://myprojects.jp/news/11081/
③【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「4年目~循環がありコミュニティが育つ」
https://myprojects.jp/news/11168/
④【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「今年の仲間も全力で応援!」
https://myprojects.jp/news/11201/
⑤【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「思い出から愛着が育つ」
https://myprojects.jp/news/11309/
⑥【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「ワクワクが待ってるドアの先へ~キックオフ」
https://myprojects.jp/news/11365/
⑦【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「アクションしてみる!」
https://myprojects.jp/news/11459/
⑧【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「地域の応援をもらって走る!」
https://myprojects.jp/news/11494/
⑨【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「本当の”まちづくり”へ進化!」
https://myprojects.jp/news/11515/
⑩【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「花開く時に向けてつぼみふくらむ」
https://myprojects.jp/news/12033/
⑪【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「アクションからアクションが生まれる」
https://myprojects.jp/news/12217/
⑫【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT「いよいよ花開く時」
https://myprojects.jp/news/12317/
⑬【レポート】川崎ワカモノ未来PROJECT~ヒロト・とべっち・るり編